自分に集中する
あなたは他人と自分とを比べていませんか?
誰かに対する・・・
- 妬み
- 憎しみ
- 嫌悪感
- 許せない思い
などのマイナスな感情は、他人と自分を並べたり比べたりすることにより、自ら生み出しているものです。
妬みなどの感情は自ら作り出したものだと認識しやすいですが、憎しみ、嫌悪感、許せない思いなどは、相手の何かしらの行動や言動が引き金になっていることも多々あると思います。
しかし、そういった相手の行動を受けて、憎しみを抱くのか許しを与えるのかは自分で選択しています。
そういう意味では、これらの感情の原因もやはり自分と言う事になります。
だから誰かの悪意に巻き込まれたりしても全てを許すしかない!ということではありません。
許せないなら許せないままでも構いませんし、悪意とは戦うべき時もあると思います。
許すことと感情とは別の問題です。
誰も幸せにならないマイナスな感情からはできるだけ早く脱出し、冷静に戻ることこそが自分のためです。
そしてそのためのベストな方法は、ずばり『自分に集中すること』です。
誰かのステージを降りる
そもそも、他人と自分を比べるという事は、既に相手のステージに立っているということです。
そのステージの主役は最初から決まっていて、変える事はできません。
あなたにできる役は、脇役か、もしかするとエキストラか、最大に大きな役回りがあるとしたら、最大の敵、つまり悪役くらいでしょう。
自分の人生の主役の座を放置して、わざわざ他人のステージに上がり込もうとしている。
人と比較をする生き方とはそういう状態です。
よく「相手より一段上に立つことで気にならなくなる」、というような話がありますが、相手のステージ上で時に優位に立つことがあっても、絶対に主役は回ってきません。
それより自分のステージに戻れば、上か下かなど全く関係がなくなります。
他人の人生を生きることはできません。
早く自分の人生に戻るために、自分に集中しましょう。
自分に集中する具体的方法
さて、自分に集中するために、具体的にはどうすればいいでしょうか?
人間の脳は一度に一つの事しか考えられません。
複数のことを考えてるように感じる時でも、交互に考えてるだけで同時は無理です。
それを利用して、自分の事を考える時間を強制的に作る事で、自分に集中することができます。
効果的と思える方法をいくつか挙げていきます。
紙に書き出す
一番簡単で習慣化しやすい方法です。
何を書き出すのか?
自分の頭の中にある物事です。
悩みとかそんな大げさなことではなく、今の感情、考えている事、今日の予定、明日の予定など、自分の中にあるものを吐き出します。
日記みたいなものですが、頭の中にあるものが文字という形で目に見えることで、思考の整理にもなり、頭がスッキリします。
ちなみに私は、毎日事務所に着いた時と帰る直前の2回、ノートに向き合います。
できれば紙に手書きがベストです。
キーボードタイピングやフリック入力と、実際に文字を書くために手を動かすのとでは、脳の働きが違います。
ただ、一番の目的は頭の中にあるものを外に出すことなので、オンラインのほうがやりやすいと感じる人はそのほうが良いと思います。
ブレインダンプ
- brain=脳
- dump=投げ捨てる、放出する
脳内にあるものを紙に書き出すことで思考を可視化します。
先に挙げた紙に書き出すのよりもっと深く、テーマを定めて時間を区切って集中しておこないます。
ただ紙に書き出すのが脳内の掃除だとしたら、ブレインダンプは大掃除です。
もうこれ以上出てこないというところまで吐き出す事で、思考の限界突破を目指します。
かなり力を入れて内観するので結構疲れます。
毎日やるのは難しいと思うので、時間を見つけてたまにやるのがオススメです。
マインドフルネス
「今ここ!」に集中する生き方として、認知度上がってきてると手法ですが、瞑想を通じて、心を今に集中させます。
瞑想と言えばスティーブ・ジョブズが習慣にしてたことが有名ですが、心を落ち着かせ、脳を活性化し、ストレスを軽減させることで、パフォーマンスが上がるなどの効果があります。
やり方は検索すればすぐに見つかりますし、動画のほうが分かりやすいと思うので、ここでは割愛しますが、座禅のように地べたに座り込まず、椅子に座った状態で出来るため、手軽でもあります。
いつも頭の中がぐるぐる回転し続けてる人にこそ、効果は高くなるんですが、そういう人ほど中々集中できないので、慣れるのにちょっと時間がかかるかもしれません。
アファメーション
こちらも認知されつつあると思いますが、肯定的な言葉を自分にかけ続けることで潜在意識を書き換えるスキルのことです。
大雑把に言えば自己暗示とも言えます。
やり方のコツとしては・・・
俺はいつか金持ちになりたい!
というような、未来に対する希望を言葉にするのではなく
私は年収2000万になって毎日充実してる!
というように、一人称は必ず自分で、既に達成している具体的な状態と、そこに抱く感情まで言葉にすると効果的と言われています。
例えば鏡に映る自分に対して、しっかり声に出して言葉をかけていくなどが理想的ですが、環境的に難しいという場合、紙に繰り返し書くなども効果があります。
潜在意識に理想の状況を刷り込んで行くことで、自然と理想に向かわせるところが狙いです。
言葉だけでそんな簡単にうまくいくのか?と疑う人は多いですが、実は・・・
自分にはきっと無理に違いない…!
という逆の自己暗示で、残念ながら多くの人が実現してる・・・という現実があります。
※潜在意識との向き合い方に関しては以下の記事で解説しています。
自分に集中する効果
上記のような事に取り組むと、少なくともその時間だけでも他人の事など考えることはでききなくなります。
それを繰り返しているうちに、いつの間にか他人の事など気にならなくなっていることに気付くはずです。
本気で自分に集中することができれば、こんなにメリットがあります。
- 自己肯定感が高まる
- 自信が高まる
- 自由を感じるようになる
- 幸せを感じるようになる
生きていく上でも大切なこの4つは全て自分基準でできています。
それを他人と比較してしまうからおかしなことになります。
「今に見てろよ!」という思いは、時にものすごいパワーを生みますが、これは相手と自分を同列か相手より下だと思っている証でもあります。
そのパワーで突き進んでいくうちに、実は比較など無意味ということに気付ければ、本当の成長につながりますが、気付けなければ、いつまでも「せいぜい同列」のレベルからは抜け出せないでしょう。
他人との比較には何の意味もありません。
そもそも、生まれも育ちも違う誰かと自分を正確に測れる物差しなど存在しないのです。
自分の中の「思い込み」という物差しで測った不正確な優劣に、心を左右されるのはもったいないと思いませんか?
まとめ
人に勝つ道は知らず、我に勝つ道を知りたり
柳生宗矩(やぎゅうむねのり)
徳川家光の兵法指南役として、柳生新陰流の地位確立に貢献したいわゆる「達人」の言葉です。
何年かかっても宗矩に勝てない家光から「奥義を教えろ!」と言われ「あとは禅に学ばれてはいかがでしょう?」と返したと言われています。(剣禅一如)
禅もまた自分と向き合う方法の一つでもあります。
剣の修行では、昨日より今日、今日より明日と成長を目指していきます。
比較対象があるとすれば、それは昨日の自分でしょう。
ましてや今は、誰かと戦う必要などない時代です。
私達は誰にも勝たなくて良いんです。
常にしっかりと自分と向き合っていくだけで、成長も自由も幸せも必ず手に入ります。
自分の呼吸に全集中でいきましょう!