人生は思い通り!?

あなたの人生はあなたの思い通りに運んでいます。
と、言われればどう感じますか?



それはない!



今の現状を望んだ覚えはない!
なるほど「望んだ通り」ではないんですね。
でもそれもあなたが思ったこと…
もう少し正確に言うと「あなた自身が思ってしまったこと…」である可能性は高いかもしれません。
多くの場合私たちは、目標が達成できてないのではなく、「間違った目標を見事に達成してしまっている」ことが多いのです。
そのネックとなるのが、私たちの無意識の存在…
この記事では、自分の無意識とうまく付き合うことで、「思う通り」を「望む通り」に変える方法を解説します。
私達の意識について
人間の意識には、顕在意識と潜在意識があると言われています。
顕在意識とは、私達が認識できる意識、つまり日頃感じている自分の心や思考のことです。
潜在意識とは、文字通り潜っている意識、私達が自分では認識できない「無意識」のことです。
その割合が重要で、顕在意識が1~10%なのに対し、潜在意識が90~99%とも言われるような大きな差があるため、力関係としては潜在意識こそ圧倒的優位ということになります。
見方によっては、わずか10%にも満たない意識が、90%超の無意識によって振り回されてるような状態…と言えるのかもしれません。
つまり、意識的に何を思ったとしても、実は私たちは無意識が思っている方向へ向かわされているということです。
目標設定において、最も気をつけたいのがこの無意識の存在です。
私たちが意識的に立てた目標に対して、無意識は一体どう思っているのか?
そこが分からないと、どんな目標を立てても、全く違う方向へ向かってしまう可能性があるということですが、無意識である以上自分でそれを知る方法はありません。
ただ、無意識にも一定の特徴があるため、その部分を理解すれば自分が無意識に何をしようとしてるのか?をイメージすることができます。
無意識の特徴
無意識には主にこんな特徴があります。
- 現実と想像の区別がない
- 自分と他人の区別がない
- 肯定と否定の区別がない
- 変化を嫌い元に戻そうとする
なんじゃそら!?って感じでしょうか?笑
一つずつ詳しく見ていきましょう
現実と想像の区別がない
梅干しとかレモンとか想像してみてください。
食べていなくても、口の中に酸っぱい感じが広がって唾液が出てきたりします。
今食べていなくても、想像しただけで体が反応してしまうということです。
じゃあ…



これはきっとできないな…!
と思ってしまったら?
そうです!
その通りに体は反応します。
今体験してないのに、今の体験のように反応する…という意味では、過去を思い出したり未来を想像するというのも同じです。



前にも一度失敗してるから…!
と思ってしまったら、今回もその通りに進んでしまう可能性が高くなります。
自分と他人の区別がない
怪談話とかホラー映画とか、自分では体験していないのに恐怖を感じたりしますよね。
だからこそ映画や漫画の登場人物にも感情移入できるわけですが…



あいつはダメだな~…!
と、誰かのことを言ってしまうことは、そのまま自分にもダメ出ししてることになります。
他人に対しての評価であっても、そのまま自分への評価として理解されてしまうのです。
人を悪く言うことは何のメリットもないということですね。
肯定と否定の区別がない



リンゴを想像してみて!
と言われたらすぐにリンゴが思い浮かぶでしょう。
では…



リンゴを想像しないで!
と言われたら…?
無理ですよね。
では…



失敗しないようにしなきゃ!
と意識をしたら?
残念ながら「失敗」だけをしっかりとイメージさせてしまうことになります。
変化を嫌い元に戻そうとする
潜在意識は変化を嫌います。
何故なら今が安全だと思ってるからです。
それだけならありがたいんですが、厄介なのは、悪い変化だけでなく良い変化も含めて、全ての変化を排除しようすることです。
例えば、禁煙とか、ダイエットの食事制限をしたいというようなことも変化です。
健康のためかどうかなどは関係ありません。
「今このまま」こそが一番安全だと思っているからです。
これこそが最も厄介な特徴で、ほとんどの人が、意識としては「今より良くなりたい」と思っているはずですが、その心の奥底ではそれを望んではいない…という、大きな矛盾を日常的に抱えているということになります。
無意識はコントロールできる!?
いかがでしょう?
私たちがどんな目標を立てたところで、無意識はそれを望んでいない可能性がある。
つまり、目標が達成できなかったということは、無意識の目標のほうが達成されたということかもしれない…
こう考えていくと、目標を達成することがすごく難しい事に思えてきますよね。
でも実は、無意識の特徴さえ分かっていれば、上手に付き合うことはもちろん、ある程度コントロールしたりすることもできます。
しかも意外と単純な方法で…
現実に自分で立てた目標をしっかり達成している人達は、その方法を知っているか、知らないまま自然とやっているか、又は無意識をある程度抑え込めるような意志の力を持っているか…ということです。
いずれにせよ、無意識を味方につけることができれば、私たちは持てる力の100%で目標に向かっていく事ができるようになります。
目標設定の仕方
NO!ではなくGO!
では、無意識とうまく付き合えるような目標設定の仕方を具体的に見ていきましょう。
無意識は否定と肯定の区別がなく、「失敗」とか「ダメ」とかの「否定語」を使ってしまうと、そのままイメージされてしまうため危険!という事が分かりましたよね。
でも意外なところで意外なほど思いっきり、否定的な目標を立てていることがあります。
それこそ無意識レベルで使っていると思いますが…



甘い物を食べてはいけない!
というようなヤツです。
「○○しない!」というような指示の仕方を「否定命令」と言いますが、「しない!」の部分は無意識からシカトされ、例えば「甘いもの」だけがイメージされることになるため、当然「食べたい!」になってしまいます。
実は食事制限や禁煙のような、「何かを辞めたい!」という目標は、無意識の抵抗を思いっきり受けやすいため、非常に難易度が高いんです。
ダイエットを目標にするなら、体重などの数値や運動の目標などをメインにするか、どうしても食事制限メインの場合は、「食べて良い物」に関する目標にするのがお勧めです。
何事においても「○○をする!」「○○を達成する!」など、やって良い事を目標のメインに設定しましょう。
ちなみに…



ダメかもしれないけど、頑張ってみよう!
というちょっと控え目な目標を立てようとする人も意外といます。
「ダメ」という否定語と「頑張る!」という肯定語が両方ある場合でも、「ダメ」が勝つ可能性が高いです。
「頑張る!」は肯定語ですが、それを行動に移せば変化をもたらすことになるので、無意識としては排除したくなります。
そこに「ダメ」という否定語までくっついてるので、ほぼダメ確定と思っていいでしょう。
目標設定の大前提としては、正直な気持ちそのままを言葉にするのではなく、しっかりと言葉を選ぶ事が重要です。
そしてその際は必ず、否定語ではなく肯定語、NO!ではなくGO!の言葉を選びましょう。
「したい!」より「する!」
これも「言葉選び」です。
「○○したい!」よりは「〇〇する!」と言い切りましょう。
「したい!」はただの希望で、「する!」は決断ですから、その重みは全然違います。
もっと言うと、「○○を達成した!」「○○できた!」と過去形にして、繰り返し発してみる事です。
このテクニックを「アファメーション」と言いますが、「既にできている」と何度も繰り返すことで、無意識に信じさせると、「できてない現状」に違和感を感じ、「できてる現状」へと自動的に修正しようとします。
ただこの方法は、それなりに時間をかけて繰り返して、ある程度慣れていないと「既にできている!」と言葉では言いながら、心の中で「いや、まだ全然だけど」と反射的にツッコミを入れてしまうこともあり、思うように進めにくい場合もあります。
是非チャレンジはしてみてもらいたいですが、まずは「する!」などの断言から慣れていければOKだと思います。
興味のある方は「アファメーション」で検索すれば、詳細なやり方を記載したブログやサイトが複数出てきますので、探してみてくださいね。
具体的にする!
さて、ここまでで目標を設定する時は、「肯定語のみで断言する!」という言葉選びの大前提が分かりました。
その大前提に基づいて、「なにを?いつまでに?どのように?」という具体的な形に落とし込みましょう。
ダイエットなら、体重や体脂肪率などを、何ヶ月後までに、何キロ(%)に!というように期日と数値まで明確化できれば、「〇〇を食べない!」という否定的目標を持たなくて済むので一石二鳥です。
数値化できないものは、できる限り詳細で分かり易い言葉を選ぶといいでしょう。
目標は具体的であればあるほど、実現しやすくなります。
「来年の12月末までに、心理カウンセラーの資格を取得して、開業する」
数値目標がない場合の目標はこんな感じです。
注意!
- 甘いものを食べない!
- 失敗しないように!
- 忘れないように!
等々、否定命令が完全に習慣になっている人は、気付けば出てしまってます。
それ自体は仕方のないことなので、すぐに肯定語に言い直すように意識しましょう。
- 野菜中心に食べる!
- 成功させる!
- 覚えておく!
こんな感じで毎度毎度言い直していたら、今度はそっちが習慣になり、そのうち言わなくなります。
無意識を味方にする
さて、ここまでで「肯定語のみで具体的に断言する!」という言葉としての目標は完成しました。
ここからは行動開始です。
実はここからが一番難しい部分でもあります。
ここまでの方法を使えば、目標の設定までは無意識の抵抗を受けずにできています。
でもいざ行動が始まると、変化を拒む無意識の抵抗が始まります。
無意識は決して邪魔をしたいわけではありません。
あなた自身を守りたいだけです。
無意識はただ「変化というリスク」を排除したいのです。
つまり、「変化」だと思われなければ、受け入れてもらえます。
人生で「変化」ではないものと言えば、「日常」ですよね。
その行動がいきなりのものではなく、常に起こっている事、つまり「習慣」だと認識されれば、無意識は排除しないどころか、味方してくれるようになるでしょう。
習慣の作り方
習慣の作り方と言えば、既にご存じの通り、定期的に繰り返す事です。
苦手だなと思う人でも、これまで習慣を作ってきた経験は持っているはずです。
例えば歯磨き。
子供の頃は嫌いだった…という人も結構いると思いますが、今となっては歯磨きをしないほうが気持ち悪いのではないでしょうか?
習慣になると、今度は辞めるほうが難しくなるわけです。
「九九」や「自転車」などは、「習慣化⇒目標達成」の代表例です。
体が覚えるまで練習を習慣化して積み重ねて、ついに達成できた目標でしょう。
誰もが1つや2つは成功体験を既に持っています。
ただ、ここに挙げた事例は、非常に大きな成功体験ではあるものの、親など周りの大人のそれなりの強制力のおかげという部分は大きいでしょう。
誰の強制力もなく、完全にイチから習慣を作るとなると、3日坊主という言葉があるように、意外と苦戦する人は多いと思います。
スポーツや習い事など、定期的な習慣を持っている人なら、何となく土台はできてるので、その応用が活かせる場合もありますが、自ら進んで習慣を作ったことがない人は、かなり苦戦する可能性もあります。
何しろ、習慣ができるまでの間だけは、無意識の抵抗を受け続けるしかないからです。
達成できるプチ目標を立てる
初めて行動を起こしてから、それが習慣になるまで。
もちろんそれぞれによりますが、一週間程度でできることから、3ヶ月くらいかかる場合もあるようです。
その間、無意識は抵抗しようとするわけですが、スポーツなど、ルーティンを作った経験のある人なら、抵抗されながらもそのまま続けて習慣化してしまうという場合も多いです。
そうはいかないという人の場合は、最終目標に向かうための、小さな目標を立てましょう。
そしてそれは、必ず達成できるものにするといいでしょう。
筋トレだったら、腕立てか腹筋かスクワットか、どれかできるもの1~2回だけとか、ジョギングなら家の周り1周とか…(笑)



意味あるの?
と感じるかもしれませんが、これは筋トレやジョギングのためではなく習慣を作るための行動です。
簡単に達成できるような小さな目標には、無意識もほとんど目をつけません。
それをほんの少しずつ徐々に回数を増やしていけば、無意識の抵抗はほとんどないまま、少しずつ習慣が作られていく事になります。
ただ、どうしてもやりたくない物は避けてください。
達成できても続けたくなくなったら意味がありません。
逆に、達成できなくても続けられる…というのであれば、目標にしても構いません。
何をするにおいても、習慣化できれば必ず成功します。
なぜなら、継続できるからです。
私たちは、途中で継続できなくなったものを「失敗」と呼んでいます。
三日坊主を大切に!
三日坊主だとダメ!とか恥ずかしい!とか思ってしまうことが、目標を高くイメージさせてしまいます。
三日でも続いたら上等です。
もしかしたら少し目標が高いのかもしれませんし、どうしてもやりたくないことを目標にしてしまってるのかもしれません。
そこを修正していけば、次は一週間続けられるかもしれません。
トライ&エラーを繰り返すことこそ、より良い習慣を作ることにもなりますし、その経験が今後習慣を作る時にも活かせることになるでしょう。
変化が日常に
目標達成のための方法をまとめると…
肯定語のみで断言した具体的目標に向かって行動する習慣を作る!
となります。
習慣ができてしまえば、無意識はもう味方になっています。
ただ続けていくだけで、それこそ無意識に目標達成に向かっていくでしょう。
変化を起こすことに慣れてくると、今度はそれが日常になり、変化のない日々に違和感を感じるようになります。
そうなったら、恐れる事なく気軽に色んなことに挑戦できるようになりますよ。
変化や挑戦は決して恐れるようなことじゃなく、ただ慣れてないだけです。