この三十年このかた、諸事万端が変わって、若侍たちが
【三島由紀夫】葉隠入門より
出会って話し合うことは、すべて金、銀の噂や、損得の考
え、家計のこと、衣服の品定め、色欲の雑談だけで、こう
した話題がなければ一座が白けて見えるというのは、まこ
とに困った状態になったものだ。~中略~こうした風潮は
世相が派手になり、金銭のことばかりを大事なもののよう
に考えているから生まれるのではなかろうか。
目次
若者を嘆く大人たち
「近頃の若者は・・・」
自分がそれなりに年を重ねてきたなと感じ始めると、こういう言葉が出るようになります。
「葉隠」は約300年前に書かれたものですが、この頃からそれは変わらないようです…(笑)
代々そうやって大人たちに嘆かれながら、若者たちは大人になり、今の社会を作ってきたのです。
そういう私たちもまた、かつては大人たちに嘆かれながら大人になりました。
日本人らしさが失われつつあるこの時代の若者たち。
彼らが作る日本を考えると、本当に怖いなと思ったりしますが、しっかりした若者もたくさんいます。
まだまだ捨てたもんじゃありません。
何より、そういう若者たちを導いていくことが、私たち大人の務めだと思います。