細川公参勤の節には御行列を地下にて拝し、御武運を護らん
宮本武蔵
目次
武蔵の忠義
宮本武蔵の遺言と言われています。
死してなお、土の中から見守っています!ということです。
孤高の剣豪のイメージが強い武蔵ですが、実は仕官先を求め続けていたと言います。
剣豪ではあるものの、勝つために手段を選ばない武蔵の剣術は邪道と扱われることが多く、やっと召し抱えてくれたのが細川光尚でした。
中々受け入れてもらえない自分の剣術をやっと認めてもらえた思いから、武蔵は永遠の忠誠を誓います。
甲冑を着て行列の見える街道に埋葬されることを望み、死んでもなおそこから見守り続けます!という思いを遺しました。
いじらしいまでの【忠義】が伝わってきます。
「命令には絶対服従」というイメージが強い【忠義】ですが、単なる上下関係や身分の差だけでは、これほどの思いを抱かせることはできません。
「認められた」思いと、「認める」度量。
細川光尚が認めたのは、武蔵の「剣術」よりもその「人物」だったのかもしれません。