奉公人の打ち留は浪人、切腹に極まりたると、兼て覚悟すべきなり
葉隠より
目次
最悪の事態を想定しておくこと
いかなる立場でも、その立場において、当たり前につきまとうリスクがあります。
勤め人である以上、当然にして職を失う可能性がある…
事業を起こしたら、当然倒産や破産の可能性がある…
何かを始めた瞬間から、失敗する可能性も同時に始まります。
いずれも全て当たり前のこと。
逆に、それ以上に悪い状況はないということでもあります。
勤め人ならば、最悪の場合失業するだけ…
事業者なら、最悪の場合破産するだけ…
いずれも、命まで奪われるようなことではありません。
初めから当たり前のことなのに、いざそうなると私たちは取り乱したり絶望したりします。
「始める以上は、日頃から腹を括っておけ!」
「葉隠」ではそう教えています。
迷いや不安が命取りになることもあります。
初めから分かっているものを恐れていても仕方ありません。
体が動く限り、私たちは何度でもやり直すことができます。