巧言令色(こうげんれいしょく)、鮮(すく)なし仁
孔子
目次
真の優しさとは
武士道の第一の徳が【義】であれば、儒教の第一の徳は【仁】です。
「仁は人なり」
つまり、「仁がなければ人ではない」という言葉があるほど、仁を重んじています。
孔子や孟子などの残した言葉に【仁】に関するものがたくさんあるのはそのせいでしょう。
【仁】とは、優しさ、思いやりのことです。
今の時代こそ【仁】が必要だと思います。
スパルタ教育なんていう言葉があった頃に比べれば、今はとても優しい時代のように見えます。
体罰やパワハラが社会問題化し、会社の人材教育や子育てなど、様々な場面で「怒ってはいけない」という風潮ができてきています。
しかし、「怒らない」ということが優先されるあまり、当たり障りなく接することが増え、逆に冷たいように感じることがあります。
「怒らない=優しい」ではありません。
問題は「怒り方」「叱り方」にあるわけですが、受ける側の主観で判断されるため、とても難しい問題です。
難しいからこそ、避けて通ろうとしているように感じてしまいます。
表面上だけ優しく取り繕うこと…
それこそ正に「巧言令色、鮮し仁」です。
本当の優しさとは何なのか!?
今一度見つめ直したいと思います。