合戦も度重なって慣れてくると、つい前のことを思い出す。
山県昌景
前に勝っていればあの時と同じやり方をすれば今日も勝てるだろうと思う。
ところが、合戦は敵の状況が勝敗を決する。
前とまったく同じということはあり得ない。
そういう時に心構えとして何が必要かといえば、
今日初めて合戦に出たのだ、
今日の敵とは初めて槍を交える。
油断するとやられると思え。
目次
経験が邪魔をする事もある
武田四天王(四名臣)と呼ばれた、山県昌景の言葉です。
「初心忘るるべからず」ということでしょう。
何事も経験があるに越したことはないと思いがちですが、その経験が邪魔をすることも多々あります。
それなりに経験を積むことにより、色んなことを先読みできるようになります。
しかし、そこにはいい面も悪い面もあるということです。
企業の人材採用などを見ていても、経験者を求める企業もあれば、何の経験もないほうがいいと考える企業もあります。
経験があれば即戦力になると思いがちですが、なまじ経験があるからこそ、これまで経験してきた会社との違いに戸惑ったり、自分は既に完成しているかのように錯覚して、以後の成長が止まってしまったりすることもあります。
経験とは、両刃の剣でもあるということでしょう。
私たちの人生に同じ瞬間は二度と来ません。
似たような瞬間を、同じものとして自分の頭の中でくくっているだけなのだと思います。
今日、出会うであろう、二度と訪れない瞬間を、もっと大切にしたいものです。