修行に於いては、是まで、成就といふ事はなし。
葉隠より
成就という所、そのまま道に背くなり。
一生の間、不足不足と思ひて、思ひ死にする所、後より見て成就の人なり。
目次
「今」という「途中」にいる
武士道において、その人の価値は死んだ時にこそ決まると考えられていました。
日頃から身だしなみを整え、散り際に美学を求めるのもそのためです。
私たちは「成功者」「失敗者」という区別をつけることがあります。
しかし、私たちが「今」見ているものは、その「途中経過」に過ぎません。
その人そのものが成功しているわけではなく、もちろん失敗したわけでもありません。
その一つのことにおいて、一時的にうまくいっているかどうか!?を判断しているだけです。
「今」というのは全て「途中経過」です。
まだまだ「結果」が出ているわけではありません。