義理と褌(ふんどし)欠かされぬ
義理の由来
ことわざですが、そもそも武士とは男性だけですし、褌を締めるのは男性ですから、「義理」を重んじる教育は男性中心だったことは間違いないでしょう。
そもそも義理とは、武士道の【義】から派生した言葉です。
本来の意味は「正義の道理」であり、「正しいことだから絶対にやらなければならない」という意味でした。
「親のため」と思えば誰でも孝行しようとしますが、それを「他人のため」にやらせるとなると、何らかの動機づけが必要になります。
その動機づけとして、生まれたのが「義理」です。
今、「義理」と言う言葉が最も使われるのは、恐らく「義理チョコ」でしょう…(笑)
その言葉からも分かる通り、どうしてもやらねばならないわけではないが、できるならやったほうがいいという程度の「とても軽い義務感」という程度の意味になってきています。
「義理堅い」と言われる人は、今や少なくなりました。
それでも「義理堅い」というのはいい意味で使われています。
ただ、決して見返りを求めていないとはいえ、「義理堅い」人だけが一方通行で「義理」を貫いているのを見ると、ちょっと寂しい気がします。
かといって施しの全てに必ず返せ!と求められるのは窮屈に思う人も少なくないでしょう。
こうした暗黙の了解のような『日本人らしさ』こそ、近頃では、日本人でさえ分かりにくいもの!として敬遠されつつあるように感じています。
ただ、こういった語らずに示していく姿こそ、世界から称賛される日本人の姿の一つでもありまと思います。
これからも何らかの形で守っていけたら・・・と願う気持ちです。