心の中で一度死んだ者というのは、真田の槍でも為朝の矢でも通るものではない
南光坊天海
目次
腹を括る
「真田」とは「真田幸村」のこと。
「為朝」とは「源為朝(みなもとのためとも)」のことです。
本当に死を覚悟した者ほど、どんな達人の槍も弓も届かず、戦場を生き永らえる。
臆病に縮こまってしまった方が危険な目に陥る、ということでしょう。
今の私たちは滅多に死を覚悟することなどできません。
健康で毎日を過ごしているうちは、「一度もない」と言っても過言ではありません。
ただ、「覚悟」や「腹を括る」ということはできます。
「臆病」という事は、危機を最初から回避するためにとても大切な要素ではありますが、戦場とは言わないまでも、もはや回避できないというような場面では、更なる危険を生み出す可能性もあるということでしょう。
「今ここ!」という場面に奮い立たせてこそ、「真の勇気」と言えるのだと思います。