人間50年、
幸若舞「敦盛」
下天のうちをくらぶれば夢幻の如くなり、
ひとたび生を得て滅せぬもののあるべきか
目次
人生において確かな物とは!?
知らない人はほとんどいないメジャーな一節です。
織田信長が愛し、桶狭間の出陣前に舞ったということから、信長の辞世の句だという誤解(?)見解(?)もあるようですが…
平家物語の「敦盛最期」に由来する物語です。
「敦盛最期」に関しては、このページでも以前に紹介していますが、武士道の【仁】や【名誉】が分かり易く伝わるものですので、興味のある方は見てみてください。
若くして討死した平敦盛の最期から、人の一生や命の儚さを問う…
武士道のバイブルとも言える「葉隠」でも、人の一生を「夢のあいだ」と言っています。
どれほどの隆盛を極めたとしても、わずかの間の出来事に過ぎません。
命ある者には必ず終わりがきます。
それだけは決して否定できない真実です。
だからこそ、どう生きるのか!?
武士道では、必ず終わりが来るからこそ、その終わりを恐れるのではなく、しっかりと受け入れて、今を「生き切る」と考えました。
どれだけ時代が変わったとしても、例え寿命が数十年延びたとしても、天地自然の理の中では、やはり一瞬の出来事に過ぎません。
確かなことは、必ず終わりが来るということともう一つ…
今、ここにいる自分は確かに生きているということでしょう。
では今、何をするべきなのか!?
何気ない日常を何気なく過ごせるのはとても幸せなことです。
その幸せを、しっかりと噛みしめたいと思います。