起業=人生の選択肢の一つ

起業なんて無理…



起業なんて無縁…
そう思う気持ち、すごく分かります。
私もまさにその通りの人でした。
でも実は、起業ってすごく身近なものです。
就職する、転職するのと同じ、人生の選択肢の一つとして、誰の人生にもあります。
この記事では、起業なんて一度も考えた事すらなかった私が、実際に起業して15年生き残ってる経験を基に、「起業なんて無理」というマインドブロックを、少しだけ壊すお手伝いをしてみたいと思います。
「起業なんて無理」と思う理由
主に考えられる理由としては…
- 資金がない!
- 才能・能力がない!
- やりたい事業が見つからない!
- 失敗が怖い!
- 家族の理解が得られない!
恐らくほとんどの人が、この中のどれかで諦めてるのではないかと思います。
ではここから、この理由それぞれに、私なりの考えを、自身の経験の暴露とともに解説していきますね。
資金がない
とても重要な問題です。
ちなみに、私が起業を決断した決め手を簡潔に伝えますと…
早期退職制度で会社を退職したことで、高額な退職金を受け取ったためです。
細かな動機は他にもありますが、絶対的な理由はこれです。



ほらやっぱり!お金があるからできたんでしょ!?
と思われるかと思います。



その通りです!(笑)
起業なんて一度も考えた事のなかった私にとって、お金があるという安心感こそが最大の理由だったことは間違いありません。
また、事業を継続していくにあたって、お金が絶対的に必要であることも間違いありません。
ただしその金額の大小は、事業規模によって大きく異なります。
ここで、私がこれまでやってきた事業を始める時に、実際に支払った金額をぶっちゃけますね。
実際の初期投資金額
人材ビジネスでの起業支援
- マンツーマンで一週間の終日座学研修で、会社設立の流れから、実際の事業の運営の仕方を教わる。
- 人材ビジネス系企業が集まる組合が運営するサービスで、開業後は組合企業から仕事を回してもらえることもある。
携帯スタンプシステムのOEM販売
- OEM=自社名でシステムを販売する権利や研修などの費用。
FCでの居酒屋開業
- フランチャイズ加盟金。
- 新たに店舗物件を借りて工事をしたりなどの設備費用。
愚痴聞きサービスの開業支援
- ホームページ作成と開業~運営マニュアル費用。
中古PCの販売
- 1日終日の研修と、マニュアル等費用。
ざっとこんな感じになります。
私の場合、生命保険会社に12年間勤めて、全く異業種の人材ビジネスで起業するというやり方を選択したため、人材ビジネス系の起業支援を活用し、それなりの費用を支払いました。
でももし私が経験のある生命保険の代理店を自宅などで始めていたら、ほとんどお金をかけずに開業できていたと思います。
以降の事業への投資額を見てみると、結構金持ってるように見えるかもしれませんが、現実は違います。
最初の起業支援は退職金からですが、携帯スタンプ事業と居酒屋の開業に関する資金は、全て銀行融資です。
借金か・・・と抵抗を感じる方もいると思いますが、事業を大きくしたい時や、今のコロナ禍のように事業をどうにか延命したい時など、自己資金が足りない時に大きな助けになることがあります。
今時は、クラウドファンディングを活用するという方法も一つの選択肢だと思いますし、何もかもすべて自己資金でなくても、何かしらの方法はあるということです。
あと、愚痴聞きサービスに関して、一度休止していたものを今年全て一新して再開したんですが、ホームページの再作成や新たな決済方法の導入など、全て自力でやりましたので、0円で再開しました。
これももし最初からノウハウがあったら、0円で起業できたということになります。
つまり、経験のない事をそれなりの大きさでやろうと思うと、それ相応の資金が必要になりますが、経験のあることや、小さい規模から始めるのであれば、少しのお金からでも十分起業できるということです。
才能・能力がない
これに関しては、ここまで読んでいただいてる時点でお気付きかと思いますが、私はほとんど未経験の事ばかりで事業を立ち上げてきました。
会社員時代に管理職の経験が長かったから、自分にもできるんじゃないか?
このくらいの感覚で人材ビジネスで起業していますし、居酒屋に関して言えば、学生時代にバイトをした経験があったくらい、愚痴聞きサービスは、昔から友達の相談に乗る事が多かったから…その程度です。
頼れるような才能や能力があるわけでもなく、ただ自分がやってみたいと思ったことをやってきました。
そもそも起業するのに必要な才能・能力って何でしょう?
例えばリーダーシップのようなものが取り上げられたりしますが、一人で起業するなら全く関係ないですよね。
では決断力とかどうかと言えば、もし決断が遅れてもその責任も全て自分が背負うだけなので、むしろ会社に属してる時のほうが大変かもしれません。
他には先見性とかありますが、どれだけ先を読んでも、リーマンショックとか震災とかコロナとか、誰も予想できないような問題も起こります。
先を読むより目の前の一つ一つに向き合うことのほうが大切です。
あとは行動力?
これは能力というより意志の問題だと思います。
その意志につながる要素として、一歩踏み出す勇気?
私は一歩踏み出しましたが、あれは勇気ではなくただの無謀だと思ってます。
そんなものより、きちんと計算したり、経験のある人から情報を得たりして、冷静に行動できることのほうが大事だと思います。
私の周りにいる経営者仲間を見ても、何か突出した才能がある人というよりも、やりたいからやってる人ばかりです。
唯一必要なものがあるとしたら、やりたい!と思う気持ちだけかもしれません。
心理カウンセラーっぽく言いますと、私達の人生にできない事など存在せず、やった事がない、慣れてない事があるだけです。
それは、これからできるようになるという事です。
やりたい事業が見つからない
起業はしたい!または興味がある!
でも、これと言ってやりたいものがない…
このパターンも結構多いと感じてます。
私の場合、起業には全く興味もない人生でしたが、会社の早期退職制度への応募を決めた時に、初めて選択肢の一つとして認識したという状況でした。
そのきっかけは、当時唯一の理解者であった会社の後輩が、人材ビジネスでの起業支援をネットで見つけてきてくれたことが始まりです。
それまでは、起業というのは特別な才能・能力を持った人だけができるものだと思っていました。
それが、ネットで見つけただけの情報で一変したことになります。
以後、ヒマを見つけてはネットで情報収集をしています。
自分のやりたい事業を探すというよりも、世の中にどんなビジネスモデルがあるのかを知りたい!という単純な好奇心です。
ただそこから、FC居酒屋、愚痴聞きサービス、中古PCの販売などの事業につながっています。
主に、以下のような代理店やFC募集などのサイトを見る事が多いです。


こういうのがビジネスになるんだ!と新たな発見があったりしますし、自分の興味を持てる事業を見つけたら、まず自分でできる方法がないかを考えてみます。
それより人の助けを借りた方が良いと判断したらそれもありという感覚で見ています。
開業費用0円~という案件も結構ありますので、お金をかけないのはもちろん、会社員を続けたまま副業で始められるものもあります。
実際にやるかやらないか以前に、自分の視野を広げるのにも良いと思います。
起業をすれば、同僚という存在はいません。
情報は自ら掴みにいかない限り、ほとんど入ってこなくなってしまうのです。
ただし…
ここで見つけた案件で、実際にお金を払って研修を受け、あとは仕入れ先に登録したら事業開始という段階まで来て音信不通になったものがありました。
比較的少額でしたが泣き寝入りです…
そういったトラブルに、サイト側は一切責任を取ってくれませんので、注意を払う必要はあります。
そういう話を聞くと不安を感じる人もいると思いますが、今現在もネットで見つけた情報から、新たに3つの事業を並行して始めたところですから、ほとんどの情報は安全なはずです。
ちなみに、そのうちの2つは完全な0円開業ですよ。
こんな感じで、特にやりたいものがない!という場合は、色んな情報を幅広く集めて、自分の興味を探ってみるといいと思います。
その時の注意点としては、まず「できる?できない?」よりも「やってみたいかどうか?」を優先しましょう。
もちろんできることから始めたほうが、お金も時間もかからないのは確かですが、長く続くのは本当にやりたいことです。
そして、やりたいことなら必ずできるようになります。
できることだけを意識してしまうと、大してやりたくもないことを選んでしまうことがあるので、自分の本当のやりたいはどれなのかを意識することです。
どうにも決めかねる場合は、自分は何をやってる時が楽しいのか?など、自分の考えや気持ちを紙に書き出したりして、頭の整理をしてみることをお勧めします。
失敗が怖い
結論を先に言います。
失敗しても生命に危険はありません。
そして、たくさん失敗したら、慣れます。
冗談みたいに聞こえるかもしれませんが、本気で言ってますよ。(笑)
多くの人が考える失敗とは、お金のことですよね。
そしてお金の問題には2種類あると思います。
生活していけるほどの収入がない
お金の問題の一つ目がこれです。
完全に生活できなくなってからでは手遅れです。
まだしばらく生活ができるうちに、事業を辞めるのか、それでも継続していくために融資などを受けるのか、決断しなければなりません。
私にも経験がありますが、私の場合は融資を受けるという形で切り抜けました。
それは、新しい事業を始めて、現状を打開するための借金でした。
もう少し頑張れば良くなるんじゃないか?とか、新しい事業で出直してみたい!という前向きな要素がある場合には融資もありだと思います。
何の手もない状況で、ただ融資だけで凌ごうと考えるのは危険です。
何も手がないのであれば、それ以上最悪な状態にならないよう、撤退を考えましょう。
撤退とは方向を変えた前進です。
決して恥ずかしい事ではありません。
副業で始めるなどの場合、ここの部分の心配がないだけでも、精神的にはかなり楽だと思います。
借金まみれになってしまったら
2つ目はこれです。
恐らくこの問題が気になる方は多いんじゃないかと思います。
最初に結論を言いますと、借金の問題というのは必ず解決できる問題です。
間違っても保険金で精算なんてことは考えてはいけません。
まずそこを強くお伝えして、実際に私が失敗した事業をバラしますね。
- 携帯スタンプシステムの販売
- 居酒屋経営
- 中古PCの販売
このうち、携帯スタンプと居酒屋に関しては、融資を受けて始めた事業です。
つまり、借金だけ残った形になります。
ちゃんとした金融機関からの融資を受ける場合には審査があるので、事業規模に見合わない借金はできないようにできてはいます。
それでも返済できなくなる可能性はもちろんあります。
もしそうなったとしても、解決できる方法は必ず見つかります。
金融機関は、毎月の返済額を減らしたり、返済期間を延長したりなどの相談に乗ってくれます。
リスケジュール(リスケ)という方法です。
審査をして融資をしてるわけですから、融資をした側にも責任はあるので、相談には必ず乗ってくれます。
また、良い悪いの問題は別として、借金には時効もあるので、一生ついて回るものでもありません。
正しく理解すれば、借金は生命と引き換えにするような危険物ではありません。
ただ、友人などの身内からの借金は、法律や仕組みだけでは語れない人間関係があるので、借りる前に通常の融資以上に、真剣に考えましょう。
友人だからと安易に借金したことで、人間関係を壊してしまう人がたくさんいます。
あと、怪しいところからの借金は絶対にしないことをお勧めします。
そこまで手を出さなければならなくなった状態を「借金まみれ」と言います。
そうなるまでに対策をすることが大切です。
家族の理解が得られない



家族の理解が得られないからやらない。
自分でそう決めたのなら、素晴らしい決断です。



家族の理解が得られないけど、どうしてもやりたい!
今まで挙げた中で、一番難しい問題かもしれません。
そしてこればかりは、他人が口を出せないことでもあります。
私の場合は、35歳の時、結婚して3年ほどの時に起業しました。
妻は当然不安がりましたが、理解のある人なので助かりました。
今では、二つの会社のうちの一つを完全に任せています。
私たちには子供がいないという状況も、急な環境の変化には対応しやすかった部分はあるかと思います。
ただ、何も言わないでいてくれましたが、妻の両親には恐らく心配をかけてしまったと思います。
逆に私の母は猛反対で大喧嘩に…
もちろん私の人生なので自分の意志を貫きましたが、自分も不安を抱えながら決断したタイミングに、否定的なことばかり言われ続けるのは結構きつかったですね。
起業に勇気が必要だとするなら、むしろこういう場面かもしれません。
自分で決断したなら、まずはきちんと話してみる事です。
理解が得られないというのは自分の思い込みだった…ということもよくあります。
反対されてはじめて、それほど強い思いじゃなかった…と気付くこともあるかもしれません。
逆に、こんなに強い思いだったのか!と驚くこともあるかもしれません。
話してみるためにも、まずはこっそり副業を始めてみてから…というのもお勧めです。
しっかり話し合って答えを出す事が大切です。
すごく当たり前のことを言ってますが、その当たり前が難しくなるのが家族関係です。
後悔をしない選択をするために、自分の気持ちを明確にすることを忘れずに。
周囲の意見について
私が、起業して妻と一緒にやると言うと、「夫婦で一緒は辞めた方がいい!」とアドバイスをもらうことが多々ありました。
また、今のように色んな事業をやっていると、「本業に集中したほうが良い!」、「ブレてる」というような意見をもらうこともよくあります。
結果的に、その全ての意見を無視して今があります。
一緒に事業を始めてから、夫婦仲が良くなりました。
夫婦喧嘩の原因が全て仕事にはなってしまいましたが…(笑)
そしてもし私が、最初に始めた人材ビジネス一つだけに集中していたら、リーマンショック時の派遣切りで終わってました。
私は、会社を残す!というただ一点に集中してきたことで、今があります。
だからといって、人の意見に一切耳を貸さなかったら、これもまたとっくに終わってたと思います。
人様の意見は、ありがたく頂戴しましょう。
新たな気付きや価値観を与えてくれることがあります。
時には目を覚ましてくれます。
やる気を奮い立たせてくれます。
逆に、悔しかったり悲しかったりすることもありますが、ほぼ自分一人で物事を決断する日々の中で、全く異なる意見や考えはものすごく貴重です。
独りよがりや意味のない意地やプライドこそ何の得にもなりません。
しっかりと拝聴した上で、最後は必ず自分の意志で決断することです。
まとめ
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
ここまで書いておいてなんですが、私は、起業を人に勧めたいとは思っていません。
ただ、起業を人生の選択肢に加えることは強くお勧めしたいと思っています。
例えば私がそうだったように、会社を辞めたいけど辞められないというような時に、起業という選択肢があれば、何かしら違う判断も生まれてくるのではないでしょうか?
私の場合は、たまたま退職金というそれなりのお金を手にしたからこそ起業できたわけですが、実際に始めてみてから、極力お金をかけない方法や、もっと安全な方法があることを知りました。
自分の可能性を自ら狭めないこと。
一度きりの人生ですから、選択肢が多い方が楽しいと思います。