アダルトチルドレンとは
アダルトチルドレン(AC)とは、子どもの頃に受けた傷やトラウマを抱え続けたまま、大人になった人達。
親がアルコール依存症や薬物依存症、DVなどの明らかに特殊な家庭や、一見普通に見えても子育てや日常生活が機能していないような家庭、いわゆる機能不全家族で育った影響から、大人になっても自分自身の心や人間関係に問題を抱えてしまう人達の事です。
そして、今や日本人の8割がACと言われています。
8割ってもうほとんど全員と言うか、周りの人みんなACみたいな状態ですが、「俺の友達5人中4人ACだよ!」なんて人はいないですよね?
もし本当に日本人の8割がACだとしたら、自覚がない人がほとんどだという事になります。
そして、私もその自覚がない人の一人でした。
この記事は、私がなぜACに気付いたのか?そのきっかけを振り返りながら、もしや同じような、似たような状況の人に、何かしらの気付きのきっかけになれたなら…という気持で書きました。
人生、気付かないままでいたほうが幸せ、というものもあるとは思いますが、ACであることは気付けた方が幸せに近づけると私は考えています。
心理カウンセラー資格者として
プロフィールにもありますが、私は2013年、44歳の時に心理カウンセラー資格を取得しました。
元々、人の悩み相談に乗ることも多く、自分自身ともしっかり向き合ってきたつもりでしたし、自分を変えたい!と、よく分からないながらも性格を変えようと頑張った事も何度かあります。
カウンセラー資格を取ることで、より人の役にも立てるかもしれないし、自分と向き合う時にももっとうまくできるようになるかも…と思った事、そして当時の事業の流れや、いずれ仕事として役に立つ事もあるんじゃないかと思った事がきっかけでした。
そして、勉強していく中でアダルトチルドレンやインナーチャイルドという言葉も定義もしっかりと学んだはずでしたが、それでも自分がACだという事には全く気付かないままで資格だけは無事に取得しました。
カウンセラー資格を取って最も良かったなと感じた事は、何より自分との向き合い方がうまくなった事。
悩んだり考え込んだりすることはあっても、ひどく落ち込んだりする事がほとんどなくなり、これだけでも資格を取った価値はあったなと思っていました。
しかし、数年経った頃、自分では処理できないイライラに気付く事になります。
変化に気付く
私の仕事は特殊で、夜職(ホステス)ですが派遣のため、本業でやる人は少なく、会社の中では私一人が本業で他は全員副業と言う環境にいます。
更に、慣れてるとは言え、女性ばかりで男性は一人、20代中心だから年齢も一人だけかけ離れ、愚痴を吐くような相手はおらず、孤独な環境である事は確かです。
そんな中、バイト感覚で、面接をすっぽかされたり、簡単に休まれたりと、自由な行動に振り回される事も多々あり、それなりのストレスも当然感じていました。
しかし、その自由さがあるからこそ本業のホステスより人が集めやすい…というのがこの仕事の基本的なビジネスモデル。
そのストレスはこの仕事をやっている以上、最初から分かってる大前提のようなものであり、私にとってもこの時初めて起こった事ではなく、事業を開始した時から何度も味わいながらも、分かり切った事として普通に処理してきたものでした。
ところが、その当然のストレスが、その頃の私には我慢できないほどのイライラに膨らみ始めました。
最初のうちは、処理してきたつもりが実は蓄積してしまって爆発しかけているのか、それとも事業開始から5年ほど経過した慣れもあって、自分自身の謙虚さがなくなってきたのか、そんな感じの理由だろうと想像していました。
しかし、馬鹿らしくて仕事を投げ出したいような気持にさえなる事もあったため、さすがに何かしらの対処の必要性を感じ、イライラの本当の原因は何なのか!?を探す事にしました。
いわゆるセルフカウンセリングのスタートです。
セルフカウンセリング
セルフカウンセリングに最も有効なのはやはり「書き出し」だと思います。
PCのメモ帳に、日記と言うより、一日に何度もTweetするかのように、その時に感じたことをただただ書き連ねては、なぜ?なぜ?と突き詰めて自問自答を繰り返します。
学生時代から、思いつめる事があると書き出す習慣はありましたが、大人になってからは、酒に逃げたり等、色んな逃げ道を見つけた事で全くやっておらず、この時は本当に久しぶりの作業となりました。
いざやり始めると、昔を思い出して止まらなくなり、毎日毎日PCに向かう回数が増えていきました。
当然自覚があってイライラしてるわけですが、どんどん突き詰めていくと、気づいてなかった気持ちが見つかることもよくあります。
そしてこの時も、ふと出てきた言葉が引っかかりました。
それが「承認欲求」でした。
- 気軽に休まれるのは、こっちの本気が伝わってないから?
- 甘えられてる?
- 舐められてる?
- 認められてない?
- こっちの立場も理解して欲しい!
こんな感じの思考の流れに気付きます。
承認欲求は誰でもあるものだけど、もしや自分は承認欲求が強すぎるのか?という疑念を持ち始めます。
そして逆に、自分の立場を認めてくれているごく少数のスタッフに対しては、どっぷり頼り切ってしまってる事にも気付きました。
- 分かってくれてるはず!
- そうでないかのような言動や行動
- 余計に苛立ちを感じる!
これは信頼というよりもむしろ依存してないか?
ここまできて、「承認欲求と対人依存」という、二つのキーワードが見つかりました。
私自身、元々こういう傾向は自覚していましたし、誰にでも少なからずはあるものです。
しかし、程度の問題によっては、自分自身や周りの人に対して、何かしらの不具合を生じさせる可能性があります。
もしかして自分はその問題ありのほうなのか?とこの時初めて思い、そうであるならば、これはどうにかする必要があるんじゃないか?と思うようになりました。
そこからこの二つの要素を更に掘り下げていくうちに、この両方の傾向を満たすものとして、ついにアダルトチルドレンという言葉に再会するのです。
アダルトチルドレンとして
そもそも私は自分自身に以下のような傾向を元々自覚していました。
- 両親が離婚により母子家庭で、母親との折り合いが悪い。
- 親孝行しろ!親を悪く言うな!等、親子問題に口を出されるとムカつく。
- 親と仲のいい人が理解できない、時には気持ち悪いとさえ思う。
- 自分を認めるとダメになると信じていて、自己肯定感が低い。
- 自分はダメな人間!?イヤそうじゃない!を行ったり来たり。
- 両親が離婚により母子家庭で、母親との折り合いが悪い。
- 親孝行しろ!親を悪く言うな!等、親子問題に口を出されるとムカつく。
- 親と仲のいい人が理解できない、時には気持ち悪いとさえ思う。
- 自分を認めるとダメになると信じていて、自己肯定感が低い。
- 自分はダメな人間!?イヤそうじゃない!を行ったり来たり。
完全な機能不全家族で育ち、ここまで色んな自覚もあり、心理カウンセラーとして知識もありながら、なぜ自分がACだという可能性すら抱いたことがないのか?むしろそっちに驚きますよね。
ただ、家庭の問題だからこそ、閉鎖された環境で比較対象もないため、特に親から洗脳的な事をされなかったとしても、これが普通だと思い込んで、自ら洗脳状態のようになりやすいのです。
恐らく私のように虐待などのトラウマがないACの場合、何かおかしいと思いながらもこれも自分の個性や性格だから仕方ない!という感覚でとどまってる可能性は高いと思います。
更に私の場合・・・
心にぽっかりと開いた穴、その穴は親が開けたものだから親にしか埋められない、という認識まで持っていたんですが、「だからもう誰にも埋められない!」という答えを出して、完全に諦めてしまっていました。
それも、ACだという自覚を遅らせた要因のように感じています。

うちの母親、毒親だったわ…!俺、完全にACじゃん!!
そう思った時…
ものすごく気持ちが楽になりました。
ずっと満たされなかった思いとか、人と違うかもと思ってた事とか…
自分にダメ出しし続けてた事とか…
自分に対してマイナスに感じていた全ての事は、決して自分がダメなんじゃなくて、ちゃんと原因があった。
むしろ、その原因に気付かないまま、的外れでも自分で自分を変えたい!とか何度もチャレンジしてきた自分の事を、心から本気で褒めてあげたい気持ちになったのです。
そして、ACって事は、今からでもどうにかできるって事でもあると…
その時、既に48歳。
遅すぎるよ!とも思いましたが、この年だからこそ「なぜ今更こんな当たり前の事で腹が立つんだろう?」と思う事ができたわけです。
もっと若い頃だったら、いくら自由だからっていい加減な行動をする奴らのほうが悪い!とか思って終わりだったかもしれません。
どんな事柄も、気付いた時こそがベストタイミング。
そして私はここから「人生を生き直す!」という一大チャレンジを始めるわけですが、その話はまた別の機会に・・・
AC自体は病気ではありませんが、ACが何かしらの不具合や症状を引き起こすきっかけになる事はあります。
今や、機能不全家族は当たり前のようにある時代です。
自分の中にずっと感じているような違和感があるとしたら、個性や性格で片づけてしまわずに、ACについて調べてみるといいかもしれません。
ACに限らず、自分の中の何か?の原因が特定できるだけで、人生が変わり始める事は少なくないのです。
最後に、私がACかもと思った時に、最初に見たサイトをご紹介します。
「はい or いいえ」のセルフチェックなどもできるサイトですので、興味のある方は参考にしてみてくださいね。


最後まで読んでいただき、ありがとうございました。